海外と日本の視力検査の違い〜前編〜
皆さんこんにちは。ビジョンアセスメントトレーナーの小松佳弘です。
今回は、皆さんが日常的に周知されている日本の視力検査に対する習慣と、海外で行われている視力検査の実態をご案内していこうと思います。
日本でいう「視力検査」は、概ね眼科に在籍しているスタッフが実施しています。一方、海外では「オプトメトリスト」が視機能検査を行い、その検査結果を共有しています。
まず、「アイドクター」は、日本で言う、手術などを行う「眼の中」のスペシャリストになります。そして、「オプトメトリスト」は、コンタクトレンズ・メガネの処方やビジョントレーニングなどを行う、「視覚機能のアセスメントのスペシャリスト」になります。
ゼロとは言いませんが、日本では「アイドクター」と「オプトメトリスト」の分業が行われていない現状があります。
日本は先進国であるにもかかわらず、他国と比較して視機能に関する論文が圧倒的に少なく、そのように論文が少ないことは「検査する者の技術の低さ」や「関心の低さ」をアメリカの論文でも示唆されています。

引用論文)Bibliometric study of scientific research on optometric visual therapy Alicia 2019
日本の自治体によって様々な健診が実施されています。その中、3歳児健診で実施される視力検査は、家庭で親御さんが行う検査手法を選択している自治体が、なんと9割以上を占めています!
親御さんが、検査自体に不慣れで視機能に関する知識がないのも無理はありません。ご自宅で行う3歳児の視力検査で、我が子は見えていると判断されることが多く、視機能に難があっても見落とされている傾向があるのは、致し方ないのでしょう。
現に療育施設等へ訪問させて頂く際、そちらでビジョンアセスメントを実施した結果、眼科への受診をご紹介するケースは少なくなく、「これまでに経験したことのある視力検査は、3歳児検診を自宅で行いましたが、てっきり見えているものだと思ってました。」とおっしゃる親御さんは非常に多いです。
検診に取り組んだけど不安な人は、是非、小児眼科検診を受けていただくことをオススメします!
次回は、海外と日本の視力検査の違い〜後編〜を紹介していきます。お楽しみに!