上海滞在記・15年の変化

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皆さん、こんにちは。
メディシンクの橋本です。
前回に続き、中国の話です。

前に少し触れましたが、2005年に15年勤めたメーカーを退職し、上海に約1年ほど滞在しました。
ちょうどその時期に、上海市内である事件が発生しました!
今でも鮮明に覚えていますが、反日デモ、ですね・・・。
当時は日本でも大きく報道されたようです。

ちょうどその時、私は外灘エリアで散歩していたのですが、知り合いから電話があり、
「今どこにいますか?! 早く自宅へ帰ってください!!」 と。
何が起こっているかもわからず、バスに乗り自宅方面へ向かいましたが、
その道中、すごい光景を目の当たりにすることになりました。

通り沿いのお店が壊されているではないですか・・・、まさに(@_@) 目を疑う光景でしたね・・・。

知人からのショートメッセージなどで、何が起こっているのか徐々に判明しました。
壊されているのはすべて日系のお店でした。
あとでわかったことですが、反日デモが発生するという事前情報を入手した日系ラーメン屋の店主は、
大きなベニヤ板を何枚も重ね合わせて、入り口にバリケードを作ってお店を守ったようです。
他には、日系のコンビニエンスストアを経営している中国人店主は、お店の入り口に、
「このお店の経営者は中国人です!」と看板を出してお店を守ろうとしている人もいましたね。
(結局壊されてしまったようですが・・・)

デモ行進をしている最中に、私の知り合いの中国人が群衆にまぎれてデモの模様を写真に収めていたようです。
その彼は、デモに参加している他の見知らぬ中国人に、
「あなたは、日本のモノを排除しよう! と声をあげているが、
あなたの持っているそのデジカメは日本製では?」と質問したようです。そうするとその中国人は、
「ストレス解消のためにやっているので日本製かどうかはあんまり関係ない・・・」
というような発言をしたようですね。

反日デモが発生した翌朝は、何もなかったかのような、いつもの朝を迎えていました。
街の至るところで、太極拳やダンスをしている風景が広がっていました。

あれから14年が過ぎ、中国も急速に発展を遂げました。
街を歩いていても、14年前に上海市内で発生した大きな反日デモのことは、
もう忘れ去られているように感じます。


さて、最近の上海の話題ですが・・・。

先日、上海へ行ったときの話をさせていただいたのですが、今年のGWに上海の街を歩いてみた感想。
「物価が上がった?!」と感じましたね。
いわゆる包子(まんじゅう)やラーメン、小籠包などが前ほど安くなかった印象でした。
ユニクロや無印良品などの日系店舗も、
上海の街にはたくさん溢れているのですが、いずれも値段は高かったですね。
だから日本のユニクロなどに中国の方が爆買しに来られるのもわかります!

市内交通の話をすると、まず地下鉄の路線が充実しましたね!
これはびっくりするレベルです!!
東京には、メトロ、都営の地下鉄が走っていますが、
両方を合わせても、総延長は300kmほどだったと思いますが、
上海の地下鉄は、総延長540kmほどもあるようです!
あっという間に路線が増えて、電車での街移動が便利になりました!
あと、バスも充実です! 近代的な車両も増え、快適です!

あ、いずれも支払いはやっぱりスマホがメイン。
一方で、地下鉄の券売機で、10元札を入れようとして5回ほどエラーで紙幣が戻ってくる事態に・・・。
このあたりは15年ほど前から変わってないな、と思うところです(笑)

※ (c)日本地下鉄協会

最後に、上海土産も迷いました!
私はいつも定番のお茶を買って帰ったりするのですが、最近では日本と中国双方で、
「これ、珍しいですね!?」というものがなくなってきたように思います。
なんでも入手可能になった時代ですもんね。

私も、中国人の知り合いは沢山いますが、
冒頭で話したような反日デモのようなイメージは想像つかないですね。
皆さんフレンドリーな方々ばかりです。
日本の10倍以上もの人口がいる中国において、私達がいま関わっている健康、予防医療の分野で、
ますます協業できる日が近づいているように感じます。健康に国境は無いですもんね!