日本に3台しかない機器で、
ドイツ式の検眼を体験して眼鏡を作った結果、
とてつもなく開眼した話
〜薬剤師松田の場合

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こんにちは。真鶴在住の薬剤師 松田です。
先日、日本全国からお客さんがやってくるメガネ屋さん、
Personal Glasses EYEX 銀座店にてドイツ式検眼を体験してきました。

目の検査なんてどこも同じでしょ?
と思うかもしれません。

でも実は全然違うんです!

今回はドイツ式検眼を通して感じたことを、
私のメガネ人生を交えながらお届けします。

【松田のメガネ嫌い】

子どもの頃から目が悪かった私。
小学校4年生くらいの時に左眼だけ遠視と診断され、
ほとんど右眼だけで見ている状態とのことでした。

そのせいで距離感が掴みづらかったり、
立体的に見るのが苦手なのだと当時受診した眼科医に言われました。

しかも左眼はあまり使っていなかったために、
弱視といってメガネなどで視力矯正しても視力が上がらない状態でした。

ただ今すぐ視力が上がらないとしても、
メガネをかけて左眼を使うトレーニングをしていくことで、
少しずつでも矯正視力を出せるようになるかもしれない。

「毎日メガネをかけなさい」
先生にそう言われた私は、
そのままその眼科でメガネを作ることになりました。

けれど残念なことに、
眼科に置いてある子ども用のフレームは数が少なく、
選択の余地はほとんどありませんでした。

女の子向けのパステルカラーのかわいいメガネをかき分けて、
消去法で選んだフレームはお世辞にもカッコいいとは言えず。

多感な時期の松田少年は、
メガネをかけるのがイヤでイヤでたまりませんでした。

そんなことであまりメガネをかけることなく過ごしてきた結果、
大学受験の頃には負担がかかり続けた右眼も視力が下がってきました。
眼科で診てもらうと、右眼は近視とのこと。

そうして私は、右眼は近視、左眼は遠視という
アンバランスな状態になってしまいました。
レンズも左右差が大きいせいか、
メガネをかけつづけると頭が痛くなってくるし、
コンタクトレンズは目が乾燥して充血したりと、
目の悩みは常に感じながら現在に至ります。

【メディシンクでドイツ式検眼と出会う】

そんな経緯もあって、ドイツ式検眼のことを聞いた時も
期待半分、という感じでした。

しかし。検眼を受けてみて驚きました。

一般的に広く普及しているのは、日本式です。これはアメリカ式の検眼方法に由来しているもので、片目ずつ計測する方式のものです。
アメリカ式には、21項目両眼視検査がありますが、ほとんど実施されていない現状があります。

ドイツ式検眼では「視力」だけでなく「視機能」と言って、
遠近感や立体感など両眼で見たときの見る力も測り、
レンズで見え方を調整していきます。

私のように左眼をあまり使わずに右眼に負担をかけている状態では、
やはり視機能としても問題ありのようです。

検査前のチェックシートでは、
かなりの項目が当てはまっていました…

しかも私のように左右差がある場合。
一般に行われているアメリカ式検眼では、
ピッタリに矯正してしまうと
左右のギャップ感でクラクラしたり、頭が痛くなるので、
少し弱めに矯正するそうなのですが、

ドイツ式検眼ではピッタリに矯正しないとかえって目が悪くなる、
という考え方とのこと。

左右のギャップ感を最小にするために、
レンズにまつ毛が当たらないギリギリのところまで近くに、
フレームを調整することで解消するとのことでした。

実際、今まで左眼はメガネをかけてもかけなくても、
0.3~0.5くらいだったのですが、
検査で合わせたレンズでは1.0近くまで視力が出ていたそうです。

これは私としては驚きの結果でした。

(検眼の様子。立体感の見え方など初めてする検査の連続!)

【ドイツ式検眼で「意識」が変わった!】

けれど私にとって一番大きかったことは
眼に対する意識が変わったことです。

先程、目の悩みを常に抱えてきていたと書きましたが、
実際は悩みと言ってしまうと嘘になるかもしれません。

目がよく見えないことも頭が痛くなることも、
どこか当たり前の事として諦めていたのだと思います。
子どもの頃からあまりよく見えない左眼は見えるようにならないだろう、
という思い込みもあり、

結果として目のことは大事だなと思いつつも、
ずっと後回しにし続けてきました。
悩んでいたというよりも、諦めていたのだと思います。

加えて、子どもの頃のメガネに対するイヤなイメージを引きずっていて、
メガネをかけ続けることへ抵抗感があったのかもしれません。

けれど、そんな諦めとメガネへの抵抗感を抱えた私の意識を、
ドイツ式検眼はかえてくれました。
もしかすると今からでも遅くはないのかも!
そんな風に目に関して完全に閉じていた意識の扉を開けてくれたのです。

自分の体のことは、
なかなか客観的に見ることが難しかったりします。

目に関しては自分が見ている世界が全てで、
それを当たり前として見ているので、
元々の目の傾向には中々気づかないものかもしれません。

ビジョントレーナーの小松さんは言います。

「メガネが必要のない人なんていない」

どんなに視力が良いとしても、
人それぞれ目のクセのようなものがあり、
それが視機能に影響を及ぼしているとのことです。

視力は良いし、見え方も問題ないよ、という方も、
ぜひ一度ドイツ式検眼を体験されてみてはいかがでしょうか。

【後日談】

結局検眼体験だけのはずが、後日メガネを作っちゃいました(^^)
メガネのフレーム選びにいい思い出のない私ですが、
EYEXさんでは1000本以上あるフレームの中から、
骨格や眉毛の形などを基に
似合うフレームをいくつかピックアップしてくれます。
おかげで、お気に入りの一本を見つけることができました。

メガネが出来るまで約1週間。
ワクワクしながらこの記事を書いています。

メガネをかけ始めてからのことは
またどこかのタイミングで書きたいと思います。