子供のための効率良いトレーニングを計画するには

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皆さんこんにちは。ビジョンアセスメントトレーナーの小松佳弘です。

前回記事では、目と自律神経の関係性について紹介しました。今回は、野球選手やサッカー選手など、トップアスリートの計測で判明した驚くべき結果から見えてきた【視機能】の重要性について触れていきたいと思います。

5月22日の記事「外斜と内斜の違いと行動パターンの傾向」で、外斜と内斜の行動パターンについてご案内していますが、近くの手元に眼を寄せる調節がしやすい内斜の人は、比較的手元の作業を好む傾向があり、絵を書いたり、本を読んだりすることを好みます。また、眼を離す調節がしやすい遠方視が得意な外斜の人は、屋外や広い場所を好み、色々なものに興味を持つ傾向が強くなります。しかし、近方調節は苦手なので、興味を持っては飽きてを繰り返す飽きっぽい性格と言われがちです。

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外斜や内斜などの斜位で子供の行動パターンが決定付けられるなら、好き嫌いではなく、「見えるものが好き」「見えないものが嫌い」なんてことも言えるのではないかと思いますし、色んな方と接する現場でその関連性の傾向は日々強く感じています。

プロ野球選手を40名ほど計測したことがありました。3球団に限られた情報になりますが、驚くべきことが分かりました! バッター(野手)は100%内斜、投手は内斜も外斜もいるという結果になったのです。バッターは内斜であり、両眼視機能が長けていること。また、身体的能力が高く、身体が丈夫であること。今後変化があると思いますが、精神論(なくなってほしい)にも負けない強靭なメンタルを持っていることが、推測になりますが真っ先に浮かびました。

では、サッカーはどうなるのか。サッカーはその逆で外斜に人が非常に多くなり、視覚機能は動体視力よりは周辺視野、状況把握に長けた機能である事が分かりました。そして、J1〜J3の選手では大きく視覚機能の開きがあることが計測され、視機能が重要であることを再確認させていただきました。

トップアスリートをチェックすることで見えてきたことは、集まるべくして集まった機能の持ち主の集まりであること。そうであるならば、子供の時から特徴を見出しトレーニングやケアをすることで、十分トップアスリートになれるのでは?と思いました。

そして、少子化に拍車のかかる日本で今の選手層を引き上げていくためには、数少ない日本の宝である子供たちに効率の良いトレーニング計画と実行が重要ではないかと感じました。

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次回は、スポーツパフォーマンスと視機能について紹介したいと思います。