夏バテや睡眠不足など、“自己申告”を手軽に集計できるシステムの開発が進んでいます

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機能性表示食品検定協会
薬事コンサルタント
RCTジャパン代表の持田騎一郎です。

かつてない暑さを記録した2018年夏。

2018/9/6持田さんコラム

2年後の東京オリンピックの
マラソンのために、

2時間前倒しのサマータイムが
検討されていますが、

2時間もズレると軽い時差ボケで、
睡眠障害を起こす人も出るのでは?

との懸念も出ています。

そもそも、マラソンの朝が、
「晴れ」とは限らないわけですから、
慎重に検討して欲しいものです。

さて、夏バテ、寝不足などは、

どうやって、夏バテか、寝不足かを
決めるのでしょうか?

これは、自己申告です。

自分が夏バテだと言えば、夏バテですし、

寝不足だと言えば、寝不足です。

夏バテのバイオマーカーとか、
寝不足のバイオマーカーは、

ありません。

一応、血圧を測ったり、
採血して、ホルモン量を測ったりして、

それらしい傾向は報告されていますが、
決定的なものはありません。

寝た後に増える、成長ホルモンや
起きる前に増える、コルチゾールなどの
ホルモンは、睡眠と深くかかわっています。

また、レプチンとグレリンという
ホルモンも睡眠によって変化します。

米・スタンフォード大学の研究では、
睡眠時間が5時間の人は9時間の人に比べて、

レプチンの分泌量が15%減り、
グレリンの分泌量が15%増加する
という結果を報告しています。

つまり、睡眠時間が短い人は、
食欲を増すグレリンの分泌が増え、
満腹感を伝えるレプチンの分泌が減ってしまうので、
必要以上にたくさん食べてしまいがちになり、
太りやすくなってしまう、

つまり、

「寝ないと太る」

という説の根拠になっています。

でも、

「太っている人=睡眠障害」

ではありません。(私みたいな)

「疲れている」「よく眠れない」

というのは、あくまで、自己申告です。

お医者さんは、あなたの自己申告に基づき、
睡眠障害の原因や、解消法を提案します。

そこで、自己申告をもっと手軽に
集計できないか?

という研究が始まっています。

これは、SFT(Smart Function Trial)という

システムで、メディシンク社が開発しています。

被験者は、健康食品や機能性素材を
利用した感想をスマホで回答するものですが、

11段階評価で体感を評価してもらい、
医学統計処理をするシステムです。

1回の調査は、2〜3分で終了です。

スマホを利用するので、
歩数や睡眠計測ができる
スマートウォッチとの連動や

食べた食事を写真で記録し、
自動的にカロリー計算、
栄養成分計算することが可能です。

先日、大手マッサージチェーンの
陸上部の方たちを対象にした

 

「還元型コエンザイムQ10の
疲労と睡眠に関するSFT調査」

が行われました。

対象者14名(20〜40代健康な男女)に、
1ヶ月間、還元型コエンザイムQ10を
摂取してもらい、
その結果をスマホ経由で、
SFTに回答してもらいました。

その結果、

寝つき:2週間後から(p<0.05)
熟睡:2週間後から(p<0.05)

目覚め:1週間後から(p<0.05)
睡眠による疲労回復:1週間後から(p<0.05)

仕事への元気度:2週間後から(p<0.05)
仕事への集中力:2週間後から(p<0.05)

長時間業務でも疲れない:1週間後から(p<0.05)
目が疲れない:2週間後から(p<0.05)

という、素晴らしい結果が出ました。

医師のスクリーニングをしていない、
プラセボを対照としていない、

などいくつか課題はありますが、

非常に安価(通常の臨床試験の1/10)に、
臨床試験クオリティーの
結果が得えられました。

そこで、
このシステムによる研究をさらにすすめるため、
新たに、SFTモニター参加者を募集します。

募集対象は、PMSの女性です。

PMSとは、月経前症候群です。

私は、男なので知らなかったのですが、
このPMSに悩まされている女性は、
実はかなり多いと聞きます。

PMSは、月経の1〜2週間前から起こり、
月経開始とともに消失します。

症状は、さまざまで、

身体面では、腹痛、頭痛、関節痛、むくみ、
体重増加、にきび、便秘、下痢、動悸、
過剰な睡眠欲、不眠・・・

精神面では、怒りやすい、憂鬱、均衡、判断力低下、
集中力低下、無気力、孤独感、パニック、妄想、
涙もろい、悪夢を見る、異性(男性)への暴力・・・

などです。

更年期障害とは区別されており、
原因はホルモンバランスが
崩れているからではないか?

と言われていますが、
結論は出ていません。

特効薬もないようです。

そこで、PMS改善機能があると
海外の臨床試験で報告されている
機能性素材に、

クリルオイル(オキアミ由来)
があります。

これと還元型コエンザイムQ10
の摂取によって、
PMSの諸症状が改善されるか?

というSFTモニター調査を行います。

ボランティア参加の方を募集していますので、
下記まで、お申し出ください。

PMSでお困りの方がいれば、
是非、ご紹介ください。