眼と自律神経の関係性

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みなさんこんにちは。 ビジョンアセスメントトレーナーの小松佳弘です。

今回は眼と自律神経との関係を紹介します。人は自律神経のバランスで体調や感覚や行動の全てを司っており、それは眼にも言えることなのです。

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自律神経についてまず、分かりやすいパターンでお話ししますと「呼吸」があります。自律神経は、息を吸う吸気の時は交感神経に、息を吐く呼気の時は副交感神経へと変化していきます。また、息を取り込む箇所によっても働く自律神経が異なってきます。胸式呼吸の時は交感神経が優位となり、腹式呼吸の時は副交感神経が優位に働きます。腹式呼吸は特にゆっくりと息をすることで、自律神経が密集している横隔膜をしっかり作用させることが出来るため、より深く副交感神経を優位に働かせることが可能となります。このように、呼吸一つで自律神経を整えることも乱すことも出来るのです!

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現代人はパソコンなどのデジタル機器とにらめっこする時間が長い影響から、望ましい姿勢保持が難しく、崩れがちな体勢でいる傾向がありますね。姿勢が保持出来ないと舌圧が弱ります(舌圧が弱く姿勢が保持されないともいえる)。頭部を支える舌が正しい位置に収まらないと下顎が落ちてきます。そして、口呼吸での生活が始まるのです。また最近で言いますと、その口呼吸のままマスクを強いられる環境にありますので、より早く浅い息づかいを誘い、大人子供問わずADHD傾向が強くなっている報告があがってきているそうです。

さて、「眼」ではどうでしょうか。
自律神経は、遠くを見る時は交感神経に、近くを見る時は副交感神経へと変化していきます。

A.遠くを見るシチュエーションが多い生活環境
B.近くを見るシチュエーションが多い生活環境
C.遠近どちらも見る生活環境

あなた(お子さん)は、どちらの環境で過ごしていますか? 上記を自律神経で解説致しますと、交感神経優位、副交感神経優位、どちらもバランスが良いといえます。AまたはBの方は、どちらかに支配される時間が長い為、自律神経に偏りが生じてきます。

その偏りが、性格にも反映するのでは?と考えています。

▼弊社のアンケート調査の結果です。
▽外斜の人
運転は苦にならない。趣味はスポーツなどのアグレッシブな行動を好む方が多かった。
▽内斜の人
運転は苦手または疲れるので休憩を多くとるようにしている。
映画も疲れる。読書や裁縫が趣味という屋内での活動を好む回答が多かった。

5月22日の記事「外斜と内斜の違いと行動パターンの傾向」で、外斜と内斜の行動パターンについてご案内していますが、近くの手元に眼を寄せる調節がしやすい内斜の人は、比較的手元の作業を好む傾向があり、絵を書いたり、本を読んだりすることを好みます。また、眼を離す調節がしやすい遠方視が得意な外斜の人は、屋外や広い場所を好み、色々なものに興味を持つ傾向が強くなります。しかし、近方調節は苦手なので、興味を持っては飽きてを繰り返す飽きっぽい性格と言われがちです。

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外斜や内斜などの斜位で子供の行動パターンが決定付けられるなら、好き嫌いではなく、「見えるものが好き」「見えないものが嫌い」なんてことも言えるのではないかと思いますし、色んな方と接する現場でその関連性の傾向は日々強く感じています。

次回は、野球選手やサッカー選手など、トップアスリートの計測で判明した驚くべき結果から見えてきた【視機能】の重要性について触れていきたいと思います。