さよならグース。
ようこそインターナショナルゲートウェイ!

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私たちメディシンクが約10年間オフィス利用させて頂いた品川駅西口にある大規模複合施設「シナガワグース」(東京都港区)。
もとは1971年に京浜急行電鉄が「ホテルパシフィック東京」として開業し、羽田空港からの観光客に利用され、10年前の2011年に「SINAGAWA GOOS」としてリニューアルオープンしたが、老朽化と再開発により遂に今年3月末に閉館した。

永らくお世話になりました。

館内にオフィスフロアがある訳ではなく、弊社は少し特殊な形で入居していた。
つまり、普通に事務所を開設することが出来ない場所だったのだ。

こうした「ユニークネス」は私たちの特性だ。

普通ではなし得ないことを実現させる想像力と実行力。兎角、日本の大手企業には不足していると指摘されていることかもしれない。関わらせて頂く企画や案件全てに、この持ち味を私達は活かしている。

入居のキッカケは、パシフィックホテル跡地再利用の企画で、品川という場所の特性と未来を考えたことだった。それは、皆さんには今は俄に想像できないかもしれない姿だ。

「インターナショナルゲートウェイ」

私が10年前にその企画を考える中から見出した品川エリアのキーワードだ。

品川は古くは東海道五十三次の第一宿とされ、中山道の板橋宿、甲州街道の内藤新宿、日光街道・奥州街道の千住宿と並んで江戸四宿と呼ばれた要衝だ。

現代では、羽田空港と成田空港とが直結し、東海道新幹線をはじめ在来線が複数線集結する。
今後、ますます国際化が図られる中で海外と国内の大動脈をつなぐハブになる。

昨年開業した新駅は、「高輪ゲートウェイ」と名付けられた。

新駅の開業を起点に、約13ha(ヘクタール)の広大な敷地を再開発し、国際的な交流拠点が形成される予定で、六本木ヒルズの11.6haや東京ミッドタウンの10.2haをしのぐ規模となる計画だ。
品川はJR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線のターミナル駅にもなる。国際化が加速する羽田空港にも近く、新駅の設置と合わせて、周辺の景色は一変する。

そんな夢ある未来を想像させてくれたグースの解体工事は、今年11月から始まる。
2024年初頭までにすべての解体・撤去を終える予定だそうだ。

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品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン より抜粋引用

跡地には、京急電鉄とトヨタ自動車が共同で、延べ20万㎡を超える大型複合施設の開発構想を発表している。羽田空港に近く、リニア中央新幹線の起点にもなる国際交流拠点にあるべき国際水準のオフィス、MICE(国際的な会議・展示会など)、商業施設、ホテルなどが整備される予定だそうだ。

まさにインターナショナルゲートウェイに相応しい計画になることに違いない。

メディシンクはヘルスケアがビジネスドメインだが、こうして未来の国家像を常に意識しながら、高齢化社会の課題解決としてのヘルスケア価値をユニークに創造していくことを、お世話になったグースに別れを告げながら改めて決意したい。