【美容サロンの明日≒予防医療の未来】
第3回:超高齢化社会に襲いかかる医療のピンチ

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メディシンク契約コンサルタントの秋月です。前回稿「美容サロンに待ち受ける超高齢社会」では、増え続けるサロンが減り続ける人口のなかでお客様を取り合う暗い未来を予測しました。

次に老齢化が進むとどうなるか?を想像してみましょう。次のグラフは50歳を基準として日本の年齢別の人口構成がどうなるか?を表しています。

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経済産業省が目指す ヘルスケア分野のイノベーション
平成30年11月 経済産業省 医療・福祉機器産業室

バブル期前までは子供、青年、老人の比率が「19世紀型」で固定かされていて、65歳以上の人口比率は10%に満たないぐらいでした。 ところが医療や社会福祉が発達して少子化が進んだことから、2020年現在、老齢人口は急速に増え続け、2060年代には65歳上の人口比率は約40%に達すると予測されています。

老齢化すると病気になる人も増えていきます。読者のみなさまは、日本の医療費が現在どれぐらい使われているか、ご存知でしょうか?

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これは日本のいろいろな産業の規模を面積で表したグラフです。これによれば、日本で最大の産業が自動車、2位が建設、3位が医療であることを示しています。ざっくり数字でいうと、自動車が約60兆円、建設が約50兆円、そして医療はなんと40兆円!の規模に達していいます。この状況が続くと、医療は自動車を抜いて日本最大の産業になると言われています。

さらに困ったことに、この「40兆円」の約2/3は税金が使われています。日本の国民が一生懸命に稼いで納めた税金が医療に注ぎ込まれているということは、このお金はただ循環しているだけで「何も産んでいない」ことを表しています。こんなにもったいないお金の使い方はありません。

このまま行くと、国の財源ですら医療費を支えきれなくなると言われています。消費税の増税がしきりに議論され、医療産業に民間が参入することを期待されているのは、この背景があるためです。

では、このもったいないお金の使い方を何とか節約する方法はないでしょうか?病気になってからお金を使うのではなく、病気にならないこと=病気の予防にお金をつかったほうが良いのではないでしょうか?

読者のみなさまはもうお気づきと思いますが、予防医療の重要性がしきりに叫ばれる根底には、いまや世界共通語になっている「もったいない」があったのです。「もったいない」の哲学を世界に拡めた日本国が、世界でもっとも「もったいない」お金を使い方をしていたのです。残念なことですね。

では、次の想像をしてみましょう。この「もったいない」お金=約40兆円の仮に半分が予防医療のサービスに使われるとしたら、その20兆円にもっとも近いところに居るのは誰でしょうか?

それはきっと、人が定期的に行く場所、サービスを受けに行く場所、気安く行ける場所、信頼して通っている場所ではないでしょうか?

次回は、美容サロンの予防医療における役割を考えてみます。


メディシンクでは、美容サロンが将来の予防医療拠点になるという考えから、「病院のまえに美容院」というプロジェクトを美容サロン関係の有志とともに起ち上げました。

<発起人>
美容家:土屋雅之氏
老舗美容商社:美好屋商店さん
ForPro2:吉田屋氏

を中心としたメンバーです。毎月、オンラインセミナーを開催していて、徐々に参加サロンや人數が増えて盛り上がってきています! ご興味のある方は、お問い合わせください。
お申し込みはこちら>>http://ptix.at/AgzJQ4

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前回:第2回:美容サロンに待ち受ける超高齢化社会