【美容サロンの明日≒予防医療の未来】
第1回:美容サロンに未来はあるか?

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こんなタイトルにすると、まるで「美容サロンに未来はない!」ことを前提にしているようで関係者からお叱りをいただきそうですが、残念ながら多くの美容サロン経営者が将来に壁を感じていることは事実です。

申し遅れました。メディシンク契約コンサルタントの秋月です。実は、私の妻が元美容師で義兄が現役のサロン経営者なので、関係先からこうした情報が嫌でも聞こえてきます。

本業は危機管理アドバイザーなのですが、そんなこともあり、いまはカリスマ美容家・土屋雅之さん、メディシンク八村社長といっしょに「美容サロンの未来を創る」仕事にも参加しています。

そしてこの美容サロン存続問題を掘り下げると、実はわれわれ日本国民の高齢化問題や健康課題にも行き当たるのです(メディシンクらしいテーマになってきました!)。

そこで、この連載では、この2つの問題を掘り下げて、サロンの未来と日本人の健康維持について考えていきたいと思います。

本題に入る前に、私と美容業界との関わりについてお話ししたいと思います。前述したとおり、私の妻が元美容師で義兄がサロン経営者です。思い起こせば今から7-8年前の二度目の独身貴族ライフを謳歌し始めた頃に、なぜか意気軒昂で元気いっぱいの美容師の方々と知り合いになる機会が何度かありました。

お一方はレンタルサロンを借りているフリーランス美容師でしたが、彼女は技術料と店販(シャンプーなどの店頭での販売)で毎月200万円以上を安定的に売り上げているスーパー美容師でした。彼女の口癖は「かわいくしちゃいます!」。

もう一人の方も女性で、ご自身のつらい離婚〜婚活開始〜幸せな再婚までの経験をもとに、婚活支援コンサルティングを行うサロンを開業されました。婚活を始めるまでは、失礼ながら地味なルックスだった彼女がまず始めたのは自己改造でした。そして見違えるほど華やかな美しさを手に入れた彼女は、男性のスペックを追い求めるのではなく自分自身の「幸せ」をしっかり定義する婚活手法を開発。それがSNS等で大人気となり、いまでは美容師の旦那様と二人三脚で予約の取れないサロンを経営しています。

もう一人の美容師は現在の妻です。彼女も二度目の独身貴族となった後に独力でサロンを開業。上記お二人のような華々しい特徴があったわけではないのですが、高額な技術料をしっかり払える太い顧客をがっちり掴んでいました。カット・パーマ・カラーで1回3万円もする技術料を毎月払っていく安定顧客が何十人もいるのを見て、たいへん驚いたことを記憶しています。

この3人は、スタイルこそ違うものの、それぞれ特徴のある営業手法を持っていることにお気づきのことと思います。彼女たちが差別化に心血を注いだのには理由があります。

日本にいま存在する美容院の数をご存知ですか?

なんと2019年には、美容院の数はコンビニのざっくり5倍弱(美容院約25万軒、コンビニ約5万軒)もあるのです! 特徴のないサロンがあっという間に潰れてしまうのは想像に難くありません。

次回は、この構造的な問題を分析してみます。