医療について考える

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オギャーと生まれて、この日本では国民皆保険のおかげで高度な医療を世界的にみても格安で、誰でも平等に享受できています。
こんなに、医療がお得な国は世界中を見渡しても他にないのです。
すでに、メディアなどでご存知の方々も多いと思いますが……、
例えばアメリカはオバマケアなど最近の話で、自分で健康保険に加入するのですが、
日本と勝手が違って、それぞれのケアレベルが異なります。
つまり安い保険は、ケアがうすく使える薬も限定されているわけで、これが金持ちなら保険料も高いが素晴らしいケアを受けられる仕組みです。

そんな世の中で、高度な医療を無料で提供している国の一つ「キューバ」を紹介します。


キューバの歴史を紐解けば、色々意見があります。
バイアスなしで事実を言えば、アメリカの植民地として、がっつりアメリカに搾取されていたのを、
アルゼンチン出身の医師であるチェ・ゲバラと、キューバの弁護士でその後政治家となった、フィデル・カストロが解放しました。
しかし、解放後はフロリダが見える距離にありながら経済封鎖をされ、社会主義の道を歩みました。
指導者のフィデル・カストロは国民の利益を第一に、大学教育までの教育と医療の無償化を進めました。
東西冷戦終結後、ソ連の援助が無くなる中、様々な工夫をこらし、先進国と遜色ない医療体系をとっています。


自分は仕事で、中枢神経領域を長年経験した経緯もあり、ハバナの大学病院の精神科を訪問し、教授に治療や使用薬剤について突撃してきました。
印象としては、日本の臨床で実施されている内容と変わらず、薬物の関しては特許の問題もあり最新の薬剤は使われていないものの、寛解率など全くと言っていいほど変わりませんでした。

そこまで、聞くと……「新薬必要なの????」などと考えてしまいがちですが、それはそれで意義があるわけでここでは言及しません。
そんなこともあり、「日本が最先端だ!」というのも「もしかして思い過ごし?」と考えてしまいます。
ガンなどの薬剤については、免疫を使った薬で本庶先生がノーベル賞を受賞された素晴らしい薬もありますが、
キューバには、あるサソリの毒から抽出した抗がん剤などがあり、別な進化を遂げていました。


ちなみに、日本との関係は、歴史的に国交が深くチェ・ゲバラやフィデル・カストロも日本を訪問しています。
また、ヘミングウェイもキューバを愛して、長らく滞在し作品を残しており、彼の好んだバーもそのまま残っています(モヒートが最高!)。


話はそれましたが、キューバは、医療分野でも注目のとても魅力的な国でした。
キューバと比較はできませんが、「日本の低価格で高度な医療をいつまでも受けられる時代は長く続かないなー」と感じています。
遠くない将来、国民皆保険制度の見直しもあるかもしれない状況です。
これからは、自費医療が増えて、自分の身は自分で守る、予防医療へシフトする日も近いかも……しれません。

次回は、ちょっと高度な予防医療の話をしたいと思います!!