更新され続け得るニューノーマル

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こんにちは、八村です。
緊急事態宣言が解除され、通常の仕事や生活に戻ろうとしても、もう戻れない点が多く出てきています。新型コロナを機に、私たちは新しい常識とライフスタイルを受け入れざるを得なくなり始めているわけです。

スーパーやコンビニ、そしてホテルと、接客場所でのアクリル板や透明シートによる飛沫感染防護はもう当たり前の光景になりましたし、店舗での間隔を開けて着席する表示やマナーも定着しそうです。あらゆるところで少しずつ、ニュースなどの社会の空気、お客様の反応や様子を見ながら変化させている工夫が見て取れます。

以前、マスクだけだった防止策にフェイスシールドが加わったり、バイキング形式だったレストランが当初は禁止して通常メニューとするしかなかったのが、最近では「客のマスクやビニール手袋の着用」をルールとすることで運営を復活させていたり、様々な工夫で日進月歩しています。

つまり、「触れる」という行為をどう避けていくか、ということと手に触れる部分の「ウイルスを不活性化する」という予防策の徹底が、絶対的な新常識となり始めているわけです。幸い、新型コロナは空気感染しないウイルスのようですので、この程度で大丈夫になるかもしれませんが、これが“答え”にならないかもしれません。

どうやら3タイプあるようだ、とかアジア人は感染率や重症化率が低い理由は、などと新型コロナの種別について憶測が飛び交っていますが、さらに“変異”する可能性が高く、一旦収束したかに見える日本でも、第二波では感染率や重症化率が高まる可能性が十分にあります。これは、1918年のいわゆるスペイン風邪の史実からも、その可能性が指摘されています。


つまり、現在の私達の工夫は「ニューノーマルの最終地点ではない」ということです。科学的、臨床的、医学的に新型コロナの正体やその特性が明らかになるに従って、また変異した特徴に則した対応が必要になるということで、都度更新され、変わっていく可能性が高いと考えておくべきだということです。

こうして、ニューノーマルを見つけていって、それが新しい常識だったりライフスタイルとして定着し、それなりに馴染んでいく未来がいつになるのかは、まだ分かりません。きっと、今までの過ごし方を懐かしく思ったり、そんな無防備なことしていたの!?などと思ったりするのは、そう遠くない未来と思いたいです。

前回書いた、満員電車もそうですし、都会ぐらしの憧れ感もそうかもしれません。
当たり前になりかけていたインバウンド客の風景もしばらく見られなくなるでしょう。

インバウンドと言えば、オリンピック開催も難しい可能性があります。第一波を相当抑えたことは、開催国として最低限、いや誇るべき状態だと胸を張ってい良いと思いますが、第二波、第三波には一層の注意が必要ですし、何より他国の感染状況に大きく影響を受けてしまいますので、開催できても無観客など、相当に慎重な開催方式を取らざるを得ないでしょう。オリンピックは「開かれた世界」を象徴する祭典ですから、一般の生活者が世界各国を行き来する自由を得られていた現代が、時代をさかのぼり、まるで戦時中のように制限されてしまう時代になってしまうことも、ニューノーマルになるのかもしれません。

一方で、人々の交流が簡単に手のひらの画面の中で出来てしまえることを、数多くの人が一気に認識し、体験し始めていることも、ニューノーマルになっていきそうです。仕事のミーティングだけに留まらず、飲み会などの親睦や各種のトレーニングなども画面の中で行われ始めており、今後は「zoomデート」や「zoom婚」なども出てきそうです。5Gの超高速通信網が一般的になれば、その変化やニューノーマル度はさらに加速していくことでしょう。




今後の企業経営には、感染対策を織り込むことが必須になります。ファイナンス、従業員の行動規範、接客ルール、パンデミック時対応など、今回の緊急事態宣言下における緊急対応ではなく、通常経営の中に対策を落とし込む必要があります。メディシンクでは、ファイナンスと健康指標の専門家の部坂氏と事業継続コンサルの専門家である秋月氏と共同で「感染対策を経営企画に組み入れるコンサルティングサービス」を開始しますので、ご興味ある方はお問い合わせください。
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八村大輔